更年期と腎性高血圧の違いについて

血圧を測定する医者

女性は若い頃は低血圧の人も少なくありません。
しかし、閉経を挟んだ前後5年の更年期と呼ばれる時期には高血圧になる女性が増えてきます。

更年期は、女性ホルモンのうちエストロゲンの分泌量が急激に減少します。
エストロゲンの分泌をコントロールしているのは視床下部という場所ですが、これは自律神経もコントロールしています。
エストロゲンの分泌量が減ると、自律神経もコントロールできなくなり、乱れてしまいます。
自律神経は血圧をコントロールしているため、血圧に影響するのです。

更年期の高血圧の特徴は、血圧が不安定で変動しやすいのが特徴です。
また、更年期特有のほてりやのぼせなどの症状が高血圧と関係しているため、不安感を助長し、さらに血圧が高くなるという状態を引き起こしています。
更年期の血圧を安定させるには、ストレスをためないことです。
高血圧の状態が慢性的に続くと、動脈硬化などを引き起こし、狭心症や心筋梗塞も引き起こしてしまいます。

高血圧には、腎性高血圧というものがあります。
これは、腎臓の働きが悪くなり、余分な水分と塩分の排出ができなくなり、血圧が上昇するものです。
血圧が上がれば腎臓の負担も増えるという悪循環に陥ることになります。
腎臓から分泌される「レニン」という酵素は、血圧を上げる作用をもつ「アンジオテンシンII」というホルモンをつくるのに欠かせない物質で、これによって血圧は一定に保たれています。
ところが、腎性高血圧では、腎臓のはたらきが悪くなり、血圧を調節する能力は低下するため血圧が高くなる傾向があります。
更年期の血圧が高くなるのとは機序が異なりますが、これも、動脈硬化を引き起こし、心筋梗塞などの引き金になってしまいます。
更年期に高血圧になった場合、原因が腎性なのか、更年期によるものか、他に原因があるのかきちんと診断してもらいましょう。